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どんぶり勘定な飲食店経営は、
ついに通用しない時代になる。





飲食店を「水商売」だという人がいます。
「飲み物を提供する商売」だからそういう人もいるし、
「売上は水ものだから」そう呼ぶ人もいるようです。

 

私は飲食店経営を「水商売」だと思ったことはありません。
20兆円を超える立派なビジネスだととらえて勉強してきました。

水商売かどうかという議論はここでは意味がないのでするつもりはありませんが、
私個人はそう思ったことはないということを知っていただいた上で、次の話しに入っていこうと思います。

飲食店の収益構造は、利益を出している店でも売上に対して 実にその60〜70%を人件費と原価(FLコスト)に費やします。

残りの30〜40%の中から家賃や水道光熱費、消耗品費や販促経費を捻出して、営業利益率は10〜20%という形です。

赤字店舗の場合は、FLコストが売上比80%前後いってしまうことが多く、
残りの20%弱の中からその他販売管理費を支払うことになりキャッシュが残らないということになります。

皆さんの店舗のFLコストは、売上に対してどれくらいでしょうか。

この両方の大きな経費は、売上の比率で考えるべきなので変動費です。
原価は変動費化しやすい経費ですが、人件費を変動費化させることが苦手な飲食店は多く存在します。

例えば、10万円の売上の日と、8万円の売上の日があるとします。
使う労働時間はほぼ一緒。例えば28時間を使ったとして考えると、
10万円の日は人時売上高が3,571円。8万円の日は2,857円になります。

原価は両方とも35%として仮に考えると、10万円の日は35,000円。8万円の日は28,000円です。
そこに先ほどの人件費を加えてみましょう。

28時間×時間給900円として、人件費をともに25,200円と仮説します。

10万円の日の原価が35,000円だから、そこに25,200円を足してFLコストを算出すると、60,200円になります。
これは売上比でFLコスト=60.2%ということになります。

8万円の日は、原価の28,000円に25,200円を足すと53,200円。
しかし売上も少なく80,000円だから、売上比でFLコスト=66.5%となります。

売上が20,000円少ないだけで、実に6ポイント以上のインパクトが生じます。

もちろん労働時間を簡単に変動費として削れない側面もあるでしょう。それはわかっています。

私は、無駄な人件費はバンバン削減しましょう!と言っているのではありません。
売上を予測して人員配置をすることが本来の「経営のひとつ」だと言いたいのです。

それができていない店舗からすると、一朝一夕ではできないことかもしれません。
しかし、そこへ向かう一歩を踏むことそのものが重要な局面になってきているのです。

飲食業は、そのシンプルな収益構造がゆえに、経営が「どんぶり勘定」になりやすい職種です。
飲食店が繁盛する方法を実践したいのなら、まず「どんぶり勘定」という思想から脱する必要があります。

なぜならば「どんぶり勘定」とは、数字を感覚で考えるため、
戦略的に経費を使いにくくなるか、使い過ぎてしまうことがよくあるのです。

ビジネスはどんなものでも「費用対効果」で成り立っています。
この先に「欲しい効果」を出すために、会社は先行投資するのです。
投資という大きな表現をしましたが、社員採用だってある意味投資です。

新入社員が生産性を産むまでの間、手も遅いでしょうし教えるスタッフも必要になります。

それが面倒臭いから採用・育成を避けてくると未来が見えなくなるでしょう。だから投資と同じだと思うのです。

エイ、ヤーで成功する時代があったのは事実。しかし現代はそうではありません。

いかに適切に経費を使って見込む売上・利益を取っていけるか。

それがシビアに求められる時代だし、それができない「どんぶり勘定」だと、効果の出ないことにたくさんの経費を流してしまうことになりやすいのです。

※「これからの時代の繁盛する飲食店経営術:中村保晴」による抜粋




 


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